要点:サンタンジェロ城は、時代の積み重なりです。いちばん下にはハドリアヌス帝廟のローマ時代のスロープ、その上に中世の城壁と中庭、上のほうにはルネサンスの教皇たちが飾らせた居室があります。博物館のページは部屋ごとの順路を説明していないので、この記事は、博物館が挙げている名前と、ベデカー、マレー、ヘアによる1909年、1867年、1902年のガイドブック、そして博物館のお知らせに沿っています。すべて2026年10月24日に読みました。部屋、展覧会、工事は変わるので、行く前に博物館のサイトをご確認ください。
今、順路に影響していること
博物館は、バリアフリー改善工事のため、2024年12月3日から、1階の回廊を通る周回路が迂回になることがあると注意しています。入口の前のドロモス(Dromos)から始めて、スロープを上って天使の中庭(Cortile dell’Angelo)へ進めると述べています。受付エリアの改修の間、仮設のチケット売り場が城の外にあり、博物館は修復工事と「マルチメディア広場」にも触れています。いつ終わるかは書かれていません。規則は訪問のコツをご覧ください。
ローマ時代のスロープと霊廟
見学は、ハドリアヌス帝廟に残るものから始まります。ベデカー(1909年、359ページ)は、巨大な像のための壁龕のある方形の部屋、螺旋状の通路、そして中央に、骨壺のための4つの壁龕がある埋葬室を描いています。ジョン・マレーの1867年版ハンドブック(72ページ)は、螺旋状の通路が1825年ごろに始まった発掘で掘り出されたと述べ、ヘア(1902年、164ページ)はそれを「馬車を走らせることができる」通路と呼んでいます(当サイト訳)。博物館は、これらのローマ時代の空間として、ドロモス、らせん状のスロープ、骨壺の間(Sala delle Urne)を挙げています。墓の物語は、城の歴史をお読みください。
天使の中庭とアレクサンデル6世の中庭
スロープを上りきると、2つの中庭に出ます。天使の中庭には、ベデカー(1909年、359ページ)によれば、ラッファエッロ・ダ・モンテルーポ作の大理石の天使像があります。これはブロンズ像に替わるまで頂上に立っていたものです。アレクサンデル6世の中庭(Cortile di Alessandro VI)は弧を描いており、アレクサンデル6世は1500年ごろに城を強化した教皇です。中庭に面したかつての武器庫の部屋では、2026年6月20日から「Panopliæ」が開かれています。博物館が所蔵する歴史的な武器を6つの部屋で見せる展覧会です。2022年4月12日からは、下の武器庫に、記念建造物の歴史を模型で伝える教育用の展示もあります。
教皇の居室とファルネーゼの間
上の階には、教皇たちの居室があります。博物館によれば、教皇パウルス3世ファルネーゼ(1534年から1549年)が、居館としての城を最盛期の壮麗さにまで高めました。ファルネーゼの間(Sale Farnesiane)は2026年6月20日に再開し、博物館は次の部屋を挙げています。
- アモルとプシュケの間(Sala di Amore e Psiche)。ルネサンス風の寝室として整えられています。
- ペルセウスの間(Sala del Perseo)。ベデカー(1909年、359ページ)は、パウルス3世の私室で、ペリーノ・デル・ヴァーガによるフリーズがあるとしています。博物館によると、ここにはロレンツォ・ロットの「聖ヒエロニムス」があります。
- パオリーナの間(Sala Paolina)。ベデカーは、アレクサンドロス大王の物語を描いたそのフレスコ画をペリーノ・デル・ヴァーガの作とし、豪華な漆喰の天井にも触れています。
- アドリアネオの間と花綱の間(Sala dell’Adrianeo、Sala dei Festoni)。19世紀には教皇の牢の独房で、今は常設コレクションの作品を収めており、博物館はルカ・シニョレッリの祭壇画と、ザヴァッターリ工房の多翼祭壇画があるとしています。
博物館のサイトは、「アポロの間(Sala di Apollo)」と「図書室の間(Sala della Biblioteca)」も写真のキャプションにだけ載せていて、説明の文章がないので、私たちは説明できません。ベデカーがパオリーナの間の奥からたどるユリウス2世のロッジア(Loggia di Giulio II)は、博物館のバーチャルツアーに載っています。博物館は、一部の空間は到達が難しいのでバーチャルで提供すると説明しています。実際に来館者に公開されているかどうかは確認できませんでした。
城守の居室
この居室は、博物館によれば1730年から1731年に造られ、2024年12月11日から一般公開されており、ジランドラ花火についての常設展があります。現在は2026年11月22日まで「Fuochi sul Tevere」を開催しています。
天使、テラス、眺め
頂上には、ペーター・アントン・フォン・フェルシャフェルト作のブロンズの大天使ミカエル像が立っており、博物館によれば1750年の聖年のために注文されたものです。設置の年は資料によって1752年または1753年とされ、ガイドブックはそれが大理石の天使像に替わったことで一致しています。ベデカー(1909年、359ページ)は展望台からの「サン・ピエトロ大聖堂の美しい眺め」を書き、マレー(1867年、73ページ)は、ほかのどの場所も大聖堂を「これ以上有利に」見せることはないと述べています(いずれも当サイト訳)。これらは当時の意見です。博物館のサイトは写真の中に「天使のテラス(Terrazza dell’Angelo)」を載せていますが、テラスが公開されているかどうか、いつ公開されるかを述べた文はないので、予定に組み込まないでください。
牢獄
城は何世紀も牢獄で、博物館によれば、17世紀からはほとんど政治犯だけの牢獄でした。ベデカー(1909年、359ページ)は、「ベアトリーチェ・チェンチ、ベンヴェヌート・チェッリーニらが投獄されたと言われている」地下牢に下りる階段に触れており(当サイト訳)、彼の時代には日曜には公開されていませんでした。私たちが読んだページには、古い独房が現在の順路にあるとは書かれていないので、約束はしません。現在アドリアネオの間と花綱の間として使われている、かつての教皇の牢の独房は展示室として公開されており、死刑囚の礼拝堂(Cappella dei Condannati)は今は会議室になっています。
パッセット・ディ・ボルゴ
旧城壁に沿ってバチカンと城を結ぶ高架の回廊は、チケットとは別に販売されるガイド付きツアーでのみ見学でき、毎月第1日曜日は見学できません。ツアーは、金曜から日曜の9:00から13:00(城への入場込み)、土曜の夜19:00から23:00、そして第2・第4日曜の10:45と12:15に行われるバリアフリー見学で、後者はマスケリーノの塔(Torre del Mascherino)から始まり、城には入りません。2024年12月23日に一般公開が再開しました。ヘア(1902年、165ページ)は、それが「教皇たちの脱出のために造られた」と書いています(当サイト訳)。料金と所要時間は、私たちが読めた公式ページでは確認できませんでした。提携先が販売するツアーについては、チケットのガイドをご覧ください。
サンタンジェロ橋とベルニーニの天使像
博物館の外にある橋は、墓に通じるようにハドリアヌス帝が架けたアエリウス橋(Pons Aelius)に始まります。ベデカー(1909年、356ページ)によると、古代のものは中央の3つのアーチだけで、橋は1892年から1894年に修復されました。聖ペトロと聖パウロの像は、1530年にクレメンス7世のもとで置かれました。10体の大理石の天使像は、1660年代後半、クレメンス9世のもとで、ベルニーニの設計に基づいて置かれました。ベデカーとヘアは1688年という年を挙げていますが、これはその教皇の在位期間と合うはずがありません。マレーは、十字架を持つ天使がベルニーニの作で、ほかは弟子たちの作だと書いていますが、英語版ウィキペディアとヘアは、ベルニーニ自身が彫ったのは2体だけで、現在はサンタンドレア・デッレ・フラッテ教会にあるとしています。橋は城から直線距離で約130mです。
2026年10月24日の展覧会
以下の日付は、2026年10月24日に確認した博物館と文化省のイベントページに基づいており、変わることがあります。
- カンベロッティ「Tutto diventa forma」、カンベロッティの間(Sale Cambellotti)、10月25日まで。
- 「Ercolano. L’arte di vivere」、11月1日まで。
- 「Fuochi sul Tevere」、城守の居室(Appartamento del Castellano)、11月22日まで。
- 「Luchino Visconti e la messa in scena della storia」、11月29日まで(開始日は、公式の異なるページで10月17日と23日とされています)。
- 「Panopliæ」、6月20日から、読めた範囲では終了日の記載なし。
私たちが読んだページには、これらの追加チケットへの言及はありませんが、文化省は、国立博物館の一部の企画展は、入場無料の人にとっても追加料金がかかることがあると注記しています。これらの展覧会について確認はできませんでした。
どのくらいの時間を見ておけばよいですか?
博物館は通常の見学の所要時間を示しておらず、周遊ルートも提案していないので、私たちもどちらも作りません。当サイト独自の提案で、博物館のものではありません。行く前にこの一覧から2つか3つのエリアを選び、最終入場が18:30であることを開館時間でご確認ください。

